“制度上は足りている”が現場では足りていない理由。配置基準と現実のギャップ

介護・お仕事

【この記事でわかること】

  • 介護施設における「配置基準」と現場の実態の違い
  • 数字では見えない職員の負担やスキルのばらつき
  • 相談員としてできる“見える化”の工夫

【こんな方におすすめ】

  • 特養・介護施設で働く職員の方
  • 相談員・施設長・管理者など現場の橋渡し役の方
  • 介護現場の“見えにくい課題”に関心がある方
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特養相談員。現在一児の母。
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こんにちは!特養相談員ママのこむぎです!

「配置基準上は問題ないです」

そう上から言われても、現場では、

「回ってない」「限界」「辞めたい」の声があふれている。

なぜそんなことが起きるのか。

今回は、制度と現場の“ズレ”について、相談員の視点からお話しします。

◆ 配置基準は“最低ライン”でしかない

たとえば、従来型特養では「入所者3人に対して1人の介護職員」

という基準がありますが、これは1日24時間を通しての平均。

夜勤や早番・遅番でのシフト構成を考えると、

「常に1人が3人を見ている」わけではありません。

さらに、日中の繁忙時間(入浴・排泄・食事介助)に人が集中してほしいのに、

制度上は「その時間帯に何人必要」までは定められていないことが多いんです。

◆ 職員のスキル・状態もバラバラ

現場には

新人

ブランク明けの職員

異動してきたばかりの職員

体調を崩しながら働いている職人

様々な方が働いています。

でも制度上は「1人」とカウントされる。

つまり、同じ“1人”でも現実の稼働力は大きく違うのです。

◆ 増やす前提じゃないシフト。応援すら前提じゃない体制。

  • シフトが超過勤務前提
  • 公休もまともに取れない
  • 応援を求めたら「がんばって回して」と言われる

こんな状態でも、「配置上は基準に達しています」と言われてしまうことも珍しくありません。

◆ 現場の声を数字で伝えられる相談員でありたい

私は相談員という立場で、直接シフトを組んだり配置を変えたりはできません。

でも、現場の「声」を「数字」にして伝えることはできる。

それが、制度と現場のギャップを埋める第一歩だと感じています。

◆ まとめ:数字だけでは見えない“現場のリアル”

制度があるから守られている。

でもその制度が、現場の実情とかけ離れていたら――

守られているはずの人が、むしろ苦しくなってしまうこともあるんです。

「配置基準上は問題ない」

そう言われたときに、「じゃあ大丈夫ですね」で終わらせたくない。

だからこそ私は、現場の声を拾い、数字にして、届けていきたいと思っています。

私の立場で出来ることは少ないかもしれないけど、

相談員だからこそできる役割を、これからも考えていきたいです。

最後まで読んでくださりありがとございました。

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